若年認知症の年齢による壁 [感じたこと]
若年認知症、いわゆる18歳~64歳までに発症すると総称してこう呼ばれる。単に認知症と言っても色々と種類が分かれている。
アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、脳血管性認知症、頭部外傷後遺症、大脳皮質基底核変性症、クロイツフェルト・ヤコブ病、エイズ脳症など全部で72~74種類あると言われている。
その中でも私の知っている若年認知症の方で24歳女性がいる。
つい先日、第一子が生まれて喜んでいたが、どうも気分が優れない。産後の「うつ」が思い当たりメンタルクリニックへ受診される。
やっぱり「うつ」と診断。
服薬をしても一向に良くならず、子どもにミルクをあげようと思い準備していると何か変。子どもは泣いていない。「ひょっとしたらミルクはあげたのかも・・・?」そう思うと不安が一気に増大。
この方は映画「私の頭の中の消しゴム」を観ていた。だから気付いたんだそう。そして総合病院の診断結果はアルツハイマー型認知症の疑い。
これからのこと、子育て、新妻として、母親として、両親のこと、目の前が真っ暗になった。
この女性は24歳という若さなので、介護保険サービスが使えない。障害者自立支援法のサービスは利用できるが、果たして・・・。
また64歳の男性もいる。
この方は10年前にアルツハイマー型認知症と診断され、会社の上司に理解が得られず、毎日のように「こんな仕事もできないのか!」と怒られていくうちに不安と恐怖で退職せざるを得なかった。
退職後は自宅に閉じこもり、自信とプライドを失い、生きる希望まで見出せなくなっていった。
しかし現在は、とある介護保険デイサービスを利用しながら就労ボランティアをして、ボランティアの依頼先から謝礼を受け取っている。それが生きがいにもなり、輝いている。「これでビール飲むのが最高なんです!」と言っている。
ただここでも年齢の壁がある。
65歳になると介護保険デイサービスで就労ボランティア活動しても、謝礼を受け取れないのだ。この謝礼が受け取れる仕組みは64歳まで。
近々誕生日を迎えるのだが、誕生日を迎えた瞬間に謝礼で購入していたビールも飲めなくなってしまう。すると生きがいはどうか・・・?
いつでも誰でも認知症になる可能性があるならば、認知症でも安心して暮らせる町づくりが必須ではないだろうか?
認知症でも安心して暮らせる町は地域によって変わってくる。その地域特性を生かした形で取り組めば、個性豊かな地域が増えていくだろう。
認知症の人は自分に合った地域を(地元と言われる人が多いかもしれないが)選び、安心して暮らしていけることができるのだ。
地域が人を選ぶのではなく、認知症の人が地域を選べるようにすると、過疎化している地域にも人が押し寄せるなんてこともあるかもしれない。
そうなると、認知症でも安心して暮らせる町から認知症でも安心して暮らせる日本へ!なるだろう。
誰でも認知症になる可能性がある。このブログを見ているアナタも例外ではない。もちろん私もだ。つい先日、若年認知症に関する新聞記事が載っているのを見つけた。
http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000001109050004&ref=chiezou
介護ハウス・・・「介護」って何??
リスク管理・・・管理するリスクはないのかしら??
2011年 いろいろ進歩をとげてきた世の中で、私たちの介護?(=生きていく事の支援)の世界はまだ別世界の部分があるのかと・・・そして「自分自身もまだまだ」なんだと
あらためて感じました・・・(汗)
いろんな情報もキャッチしながら自分の立ち位置を常に再確認していかなくては思わぬ所にいるのかも知れないものです。
maechan
今後もいろんなボールを投げて下さい。
追伸・・
時間あるときに
私宛にご連絡下さいませ。
すいません。
by のま (2011-11-05 07:59)
>のまさん
コメントありがとうございます!
いや~何だか嬉しいですねぇ。
管理するリスク、見えない鎖でつないでいる状態ですからね。そしてそれが常とされるのであれば、私たちが認知症になった時には更なる太い見えない鎖が待ち受けているかもしれません。
抑制からの解放、そして「介護」から「快互」へ!一緒に突き進んでいきましょう!
またコメントお待ちしていま~す♪
by Maechan (2011-11-07 01:06)