“食べる”機能低下デイサービス [感じたこと]

食べること、それは私たち人間にとって楽しみなことの一つである。誰だって美味しいもの、好きなもの、お腹イッパイ食べたい。

それが認知症になってデイサービスを利用するようになると、食べられなくなる可能性がある。出されるものは“柔らかく”“飲み込みやすく”“味が薄い”The 病人食なのだ。病気ではないのにもかかわらず・・・。

例えば、多くのデイサービスで禁止されているものを挙げてみると⇒大福(喉に詰まる)、煎餅(固い)、ステーキ(噛みにくい)、鰯(小骨が多い)等々。

逆に多くのデイサービスで出されているものを挙げてみると⇒羊羹(飲み込みやすい)、饅頭(柔らかい)、薄切り肉(噛みやすい)、事前に骨を抜いた魚(骨なし)等々。

本人によく聴いてみると、自宅に帰られてから「大福を1個食べてお茶を飲むのよ」とか、「肉汁がたっぷりのステーキは最高!」とか、「鰯を頭から食べる」とかの意見がよく聞かれる。

決めつけてはいないだろうか?

高齢者だから・・・、認知症だから魚の骨を見分けられない・・・、そんなことある訳がない!

人それぞれ嗜好があり、98歳のお婆ちゃんでも「魚よりステーキが食べたい」と当たり前に言われる。ハッとした人、えっ!?と思った人、それは本人に聴いていないだけだろう。

認知症でも無意識に魚の骨を見分けて食べる。いやいや、そこはもう認知症とか高齢者とかは関係ない

それなのにも関わらず、大抵のデイでは「危ないから・・・」の決め台詞で上記のものを禁止してきた。安全なものを提供することで、食事機能を低下させているとも気付かずに・・・。するとデイを利用すればするほど、食事機能は落ちていることにならないだろうか。

本人は自宅で好きなものを食べている。問題なく食べることが出来ている。

デイサービスの“食”に関する場面でも「食事機能を低下させられるために、利用料金を支払っている」ことが起きているのだ。

何度も何度も言うようだが、デイサービスとは心身機能の維持・回復を以て在宅生活を可能な限り続けられるよう支援するもの。

だから、本来であれば利用料金を戴くどころか、「食事機能を低下させてゴメンナサイ」と慰謝料を支払わなければいけないのではないか?

ただし、美味しいものや好きなものを希望されていても、リスクを見極めなければならない。それは自宅での様子を把握し、体調も含めて考え判断する。ある場面では「覚悟」もしなければならないだろう。でも、それが専門職なのではないだろうか?

リスクは生活に付いてくるものと捉える。ある日、利用者のお婆ちゃんが「刺激の無い生活なんて死んだのも同じ。そんなに安全が欲しけりゃ寝てれば良いのよ。でもそれじゃ、死んだほうがマシね~!アンタもそう思うでしょ?」と言っていた。

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コメント 2

パタ

Maechan、こんばんは^^

確かに・・歳をとるにつれて・・「食へのこだわり」ってか、「食への執着度」がアップしています・・

うちの母の場合は・・^^;

行動が制限されてて・・でも基本的に元気!な高齢者は、食べる事が何よりの楽しみのはず・・

母が通っているデイ・・良いのか悪いのか・・人参は、硬め・・味付けも薄くは無い・・結構、「形ある物」が出るそうです・・

私も以前、一緒にお昼をいただいた事があるのですが、フツー食に近かったような気がします^^

私の隣で食べてた93歳のおばあちゃん・・なんとごはんをおかわりしてましたよ~~~(汗)

やはり、自力でご飯を食べられる人は元気です!

たとえ、認知症であっても・・ですよね!

私のブログでも話題になってたんですが、「噛むって大切」なんだなあ~~って実感しています。

なんでも細かく・・柔らかく・・では、味気無いし、

なにより脳に響かない・・と思います。

でも・・食事介助している方にとっては・・その方がラクなんですよね・・><
by パタ (2011-09-23 00:27) 

Maechan

>パタさん
いつもコメありがとうございます<(_ _)>

食べることに興味を持ち続ける人は、経験として“長生き”タイプですね(笑)

ママが通っているデイサービスは、食の面では合格!です。行ったことが無いから想像だけの判断ですが・・・。

たとえ認知症であったとしても、食べたいものは「食べたい」ですし、好きなものは「好き」、嫌いなものは「嫌い」なのですよ。

私たちと同じ。

巷で議論になっていることの1つに『糖尿病の高齢者、例えば90歳の人も食事制限する必要があるのか』があります。

賛否両論だとは思いますが、私は食事制限などせずに、命が燃え尽きる瞬間まで好きなものをお腹イッパイ食べる派に賛成です。

認知症で自身の意思を上手く伝えられなかったとしても、その人の性格や人柄、今まで歩んできたやり方などを考慮して、実際にこの問題に向き合っていきたいと思います。

煎餅は固いから煎餅であって、柔らかいものは(ぬれ煎餅とかは無にして・・・)煎餅じゃないです!

食事もそうですが、誰が主役なのか。

決して介助者は主役ではないですし、介助者視点から生まれてくるものはロクなものではありません。つなぎ服、ベッド柵、施錠、等々。

ついつい熱くなってしまいましたが、つまりは最後まで“食事”をしましょう!でまとめたいと思います(=_=)まとまっていませんが・・・。
by Maechan (2011-09-26 14:04) 

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