「認知症本人・家族交流会」のご案内と私の昔の思い違い [お知らせ]

第2回「認知症本人と家族交流会」が6/19(日)11:30~開催される。

今回はBBQとカラオケ、ゲーム大会を通して、主催する家族の「ご本人とその家族が共に過ごせる時期に、一緒に集まり交流したい」という想いのもとに本人と家族の心の健康維持を目的としている。

案内2.JPG地図.JPG

私は以前、介護家族というものは本人と離れる時間を持ったほうがストレスが軽減されるものと勝手に思い込んでいたし、そういう話も聞いたことがあった。だからこそ介護保険サービスの[デイサービス]や[ショートステイ]があり、またその意義も家族の介護負担軽減を謳っていた。確かに、そういった家族が多いとは思うし、そう思っている専門職も多いだろう。

ただ、この家族は違ったのだ。「本当ならばいつも一緒に過ごしたい。だって第二の人生でしょ?でも僕といつも一緒にいると刺激が少ないし、僕も用事が済ませない。だからケアマネに勧められてデイを利用しているが、デイに行きたがらない本人を送り出す時が一番辛い。本人の気持ちも僕と一緒に過ごしたいということを僕が知っているから。」と言うのだ。

私は頭を思い切り殴られたような衝撃が走った。そう、決めつけていたことに対して恥ずかしくなることと共に、あれだけ本人の気持ちや想いを聴いて!と周りに言っていた自分自身が、家族の想いを聴いていなかったということに深く反省した。

この家族のおかげで、再び原点に立ち返ることができた。この場を借りて感謝したい。

言われて気付くという最悪なパターンだが、確かに“一緒に過ごしたい”という気持ちはあって当然だし、お互いを尊重して愛し合う夫婦なら自然なことだと思った。

お互いが健康で今まで通りの夫婦なら「早くころっと逝けばいいのに。」とか「本当にゴロゴロしていて邪魔でしょうがない。」といったブラックジョークを交えた会話は耳にしたことがあると思うが、そうではない日常が来たときにお互いの価値を再確認するのだろうか?

意見は多くあることを承知で言うなら、“一緒に過ごしたい”という想いを強く持つのは男性介護者が多いと思う。これは諸説あるかと思うが、経験からしてそう感じている。


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コメント 7

のんた2号

こんにちは。
私も同じで、“一緒に過ごしたい”という気持ちがとても強いですね。女房が元気な時は「独身男」のような生活をしていたのですが・・・。週末しか家に帰らなかったのにコペルニクス的転回です。
今度機会がありましたら参加させてください。
by のんた2号 (2011-05-09 14:38) 

岸野すみれ

よかったです、今わかっていただいて・・・。

大好きな人を側に置きたくないなんてMAECHANさんできます?
そうしたいのに出来ない、そこがね。

MAECHANが経験的に感じておられること、もしかしてあたってるかも・・・。女性はね、どうしても子どもを育てる感覚に戻るのかなあと、思うことがありますね。経験的に。

こちらは桜が咲き始めました。
十二間道路というのがあるんですが、桜並木が気分を軽くしてくれます。皆で花見を楽しみました。
by 岸野すみれ (2011-05-09 19:32) 

Maechan

>のんた2号さんへ
やっぱり「一緒に過ごしたい」という気持ちは大切であり、持っていて当然ですよね。私は恥ずかしながら数年前に教えて頂き、原点回帰することができました。
やっぱり男性に多いのかなぁ・・・。コペルニクス的転回、確かに仕事一筋だった方に多く見られますね。
是非、「本人・家族交流会」または「つながりの開」にご参加ください。お待ちしています!
by Maechan (2011-05-10 12:23) 

Maechan

>岸野すみれさんへ
大好きな人を側に置きたくないなんていう気持ちのほうが信じられないですよね。大好きな人とはいつも一緒にいたいという気持ちは自然です。

のんた2号さんにもコメントしたのですが、仕事一筋だった男性に多く見受けられます。

青山光二『吾妹子哀し』の「いとおしい」といった夫婦の感情に近いものがあると感じました。

十二間道路では桜が咲きましたか。日本列島の長さを感じますね。夫婦の愛と同じように、日本の四季も素晴らしいですね。

今後も私の「思い違いしていたこと」を順次UPしていきますので、コメントを宜しくお願い致します。
by Maechan (2011-05-10 12:45) 

「どうなんでしょうの会」出席者

同感です。
函館で交流会をしていて、何でしょう、夫婦としての、家族としての生き直しというか…。今の間に、一緒にいろんなことをしておきたいのだけれど、夫婦や家族だけではちょっと難しい。そこを、まわりの人(他の本人や家族だったり、支援者だったり)が入ってくれて、傷つかない、やさしい思い出が積み重なっていくって感じがしてます。
…ただ、本人は本人で、家族は家族で疲れてるので、それぞれの話もする時間も要るなぁと悩んでいるところです。
by 「どうなんでしょうの会」出席者 (2011-05-12 07:48) 

monkey

始めてコメントさせていただきます。
デイサービスとかショウトステイは、家族にとって息抜きに成り、
家族にとっては、非常に重要な役割を担っていると思います。
しかし、家族の願う通りの施設ではないため、施設を利用することによって
家族にとって、また負担が増えることも有ります。
毎日、婆(養母)と一緒にいますと、サービスを利用した時は、つかの間の
休みになるのですが、休んで楽をするとさらに介護のストレスが増すことも有ります。かといって、サービスが無かったら耐えられませんし。
そんなジレンマを抱えているのが、同居在宅介護です。
介護者のメンタル低下して、今日は介護から離れたいと感じても、
あくまで、計画に沿って利用するのですから。
介護者の立場からは、精神的、肉体的に耐えられそうにない場合
何時でも、サービスが利用できればいいんですが、
一介護者の意見として参考にして頂ければ幸いです。


by monkey (2011-05-12 20:29) 

Maechan

>「どうなんでしょうの会」出席者さん
>monkeyさん

家族の疲労や介護ストレスの軽減に関しては、やはり介護保険法で謳っている通りのサービス等を利用することになるのでしょうが、「一緒にいたい(いなければいけない)」という気持ちと「少し離れたい」という相反する気持ちの中で揺れ動き、それがジレンマという形になって表出するのでしょう。

ただそうは言っても、ショートステイ等は利用中は良いけれど帰宅してからは介護負担増になる話やデイサービスから帰ってくると夜眠ってくれない話
をよく耳にします。

つまり、サービス利用中は介護家族介護負担軽減に重きを置き、自宅に戻ってからのことまで考えていない事業所が山ほどあります。本人は非活動的に過ごし事業所は“一時預かりなので”的な考え。

そこで、私はこんな考えを持っています。
・介護保険=本人が受けるサービス
・介護家族保険=介護者が受けることのできるサービス

このように分けて考えると介護保険も本来の役割を果たすのではないでしょうか。そして介護家族が本当にしんどい時に利用できるサービスも創設していく。例えば、介護家族のためのヘルパー利用とか。

実際にイギリスやオーストラリア等では介護者憲章がつくられ、それを基に介護家族に焦点を当てた法制度が整い、実際にサービスが受けられる仕組みになっています。

日本でも「認知症の人と家族の会」愛知県支部が介護者憲章をつくっています。

今後の動きとしてそうなると良いと思いますし、実際に、とあるご家族とも話し合っています。大切な考えで重要なことですよね。
by Maechan (2011-05-13 12:16) 

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