帰りたい [本人意見]
「何だか体がしんどくてもう帰りたいわ。もう家に帰っても良いでしょ?ここからどうすれば家に帰れるの?道はわかるから大丈夫!どうもお世話になりました。」
ある女性が言っていた。
高齢者で気を付けたいのが、この「帰りたい」という言葉だ。居場所がないから、面白くないから、不安だから、等という考えが専門職であればあるほど浮かんできてしまいがちだが、高齢者というキーワードがここにある。
高齢者は昔から皆がいる前ではシャキっとしていることが多い。もちろん、すべての方に当てはまることではないことを前提にしているが、それでもシャキっとしている人も多いことは事実。
何故気を付けないといけないのかというと、体調不良のサインを我慢している人もいるからだ。ただでさえ、高齢になるとそのサインが表れにくいのに、認知症ケアに携わっていると“職業病”でもあるのだが、心の奥を読み取ろうとする努力をしてしまう。思わぬ大病が隠れている、もしくは現れているのかもしれない。
本人は「何だか体がしんどくて」と言っているにもかかわらず、不安なのかな?と考えながら声を掛けてしまう。もちろん、それは大切なことなのだが、こういったサインもあるということを頭の片隅に入れておくと、色々な“引き出し”を持つこともできるだろう。
今朝、スーパーにて20代の女性がレジで支払いをしている場面を後ろで並びながら見ていたのだが、店員さんが「お箸をお付けしますか?」という問いに「うん」という返答・・・。
思わず「友達か?」と言いたくなってしまったのだが、ジェネレーションギャップなのか、私にもそんな時代があったのか、中年世代にいるからなのか、色々な思いが頭の中を過った。
この20代の女性に高齢者の「皆がいる前ではシャキっとする」習慣を見習ってもらいたいなぁと勝手に思い込んでしまった。電車の中での化粧もねぇ・・・。
いよいよ、自分がオッサンになった証拠か?
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