その場しのぎ [感じたこと]

つい先日の研修会でも伝えたが、デイサービスでよくある場面。

それは・・・、

お昼の配膳場面で、配膳が終わらないがために全員で大合唱をする場面である。別に歌いたくない人は歌わなくとも良いのだが、ここでスタッフから殺し文句が。

「歌わない人はお昼ご飯抜きですよ~!」である。

全員を少ないスタッフで対応しなければならないのは理解できるが、だからといって、全員を同じ場所に集めて同じことをさせる必要性が理解できない。まさに、その場しのぎ。

しかも何故だか全国各地で平然と行われている。

先日の研修会でもそうだったが、参加者に対しては「皆さんは、これから認知症の人になります」と前置きをしておいて、①のスライドを流した。↓

スライド1.JPG

そして全員で②のスライドを歌う(歌わせる)。↓

スライド2.JPG

そして参加者に感想を言ってもらうと、「歌いたくなかった」「恥ずかしい」「結構キツイ」等の意見が聞かれた。もちろん「歌いたかった」という人もいるだろう。

つまりは認知症であっても、私たちと同じ“気持ち”“考え”“想い”を持っていることを実感してもらいたかったのだ。そして日頃の業務を振り返るきっかけになってもらいたかった。

中には喉自慢の人もいるだろう。ただ、強制をしてはならないのだ。強制をすると、そこに生まれるものは不満しかない。

また更に目的を持って歌うと、気持ちに張りが出てくる。例えば〇〇市高齢者合唱コンクール出場とか、小学校や保育園等に逆出張コンサート等を明確にすることで、本人たちの取り組み方も違ってくるだろう。

これも私たちと同じこと。

佐藤雅彦さんも次のようなことをブログに書いている。http://www.dai-jobu.net/blog/masa/2011/09/15/p_688/

改めて考えて欲しい。その場しのぎではない過ごし方を。

スライド3.JPG


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谷口 一郎

同感です。

障害者福祉の世界でも、作業所に行ってればOKだが、
行かないと途端に問題ケース扱いして当事者を恫喝する
ようなソーシャルワーカーが跋扈しています。

その結果、大多数の作業所は就労支援の場ではなく、
障害者の時間つぶし場に成り下がっています。

by 谷口 一郎 (2011-10-06 21:32) 

Maechan

>谷口さん
はじめまして!
コメントありがとうございます!

障害者福祉の分野でも同じですか・・・。
作業所に行かないと問題視してしまうなんて、
本人の視点に立っていないですよね。

デイサービスでも同じです。
「行きたがらない」=“拒否”なんて言葉で片付けてしまう。
本当に行きたくないのかもしれないのに、
支援者側の視点でのみ勝手な判断をしてしまう。

本人は行ったら行ったで、
目的のない時間つぶしの場。
だから行きたくない。

何故、ソーシャルワーカーなのに気付かないのだろう?
気付いているのに変えていかないのだろう?
一人では難しくとも、
仲間と一緒ならば変えられるはず!
一人の10歩より十人の1歩。

谷口さん、今後とも宜しくお願い致します!
by Maechan (2011-10-11 15:12) 

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