Hさん「認知症を撲滅していきたい」の想い~認知症と共に生きる~ [本人意見]

本人の意見を聞こうと、以前、町田市にて『若年認知症を生きる in 町田』を開催した。そこで壇上に登り、Hさんと私のやり取りの中から本人の想いを皆に聴いて頂こうという趣旨。

まだその頃は、日本で初めてカミングアウトされた越智俊二さんや太田正博さんらが想いを発信していた時期だった。

そんな中、勇気を出して「僕と同じ認知症の人が、僕を見て元気になれば!」とインタビュー形式の講演を快諾してくれた。そしていざ、想いを語る・・・。

Hさん「僕は今まで認知症だと何もできない、絶望的だと思って落ち込んでいました。でも、活躍できる場があり、仲間がいて、今は楽しいです。」

前田「今はプールも行かれて、楽しまれているということですが、どれくらい泳ぐことができますか?」

Hさん「それは前田さんがよく知っているじゃない!」

前田「・・・。え~、それじゃ最後に同じ認知症の人たちへメッセージを。」

Hさん「この先、認知症を治す薬が早く開発されることを望みます。そして僕は認知症を撲滅させてみせます!」

というような想いを伝えてくれた。そしてこの後、工務店メンバー3人が花束を持って壇上へ・・・。もちろん、Hさんは感激して熱い握手と涙で応戦。

この「認知症を撲滅する」という言葉には、どれほどの覚悟と勇気と強い意志が必要なのだろう。現在では一般的に認知症は治らない。ともすると、認知症を持ちながら、認知症と一緒に、生活をしていかなければならない。

自分らしく生きていくためには、もっともっと認知症についての正しい知識が普及し、意思を上手く伝えられなくなったとしても、誰かが汲み取って意思疎通が図れるとどれだけ安心することができるだろう。

認知症と共に生きる。

認知症と上手く付き合いながら楽しみや生きがいを見つけ、生活しづらくなった場合はそっと支援を受けながら、無理せず自分のペースで生きる。

Hさんの場合は「撲滅する」ことが役割になって、仕事を楽しみ、今日も元気に生きている。


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